
深刻な人手不足に悩む製造現場では、搬送の自動化が急務です。これまで屋内限定だったAGVの活用領域を屋外へ広げる動きが加速していますが、雨や汚れ、給電工数といった特有の課題が導入の壁となっています。
この記事では、屋外用AGVと屋内用の違いや導入時の注意点を整理し、悪天候や過酷な環境下でも24時間止まらない搬送を実現するためのワイヤレス給電ソリューションをご紹介していきます。
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屋外でのAGV(無人搬送車)の役割
近年の労働力不足は一時的な現象ではなく、構造的な課題として深刻化しています。特に中小企業では、売上高が回復する一方で人手不足感が強まっており、多くの企業が供給制約に直面しているのが現状です。
建屋間搬送の無人化がもたらす労働生産性の改善
現在の製造現場では、特に現業職の不足が際立っています。販売やサービス、建設作業といった現業部門における人材難を背景に、これまで人の手に頼っていた建屋間の資材移動などを屋外AGVで無人化することは、非常に有効な対策となります。
経営戦略の観点からは、貴重な人的リソースを運搬という付加価値を産みにくい業務から、より高度な生産管理や品質管理といった付加価値の高い業務へシフトさせることが求められています。このように省力化投資を通じて生産性を向上させることは、日本の製造業が国際競争力を維持するためにも期待される重要な取組です。
24時間稼働による物流リードタイムの短縮と全体最適
屋外AGVの導入は、昼夜を問わない24時間稼働を可能にします。これにより、工程間の仕掛品滞留を削減し、物流リードタイムを大幅に短縮できます。単なる自動化を超え、工場全体のプロセスを最適化する製造機能の全体最適への第一歩として、屋外搬送の無人化は大きなインパクトを与えます。
屋外用AGVと屋内用AGVの違い
屋内用のAGVをそのまま外に出せばよいと考えるのは危険です。屋外運用には、屋内とは比較にならないほど厳しい条件が求められます。
過酷な環境条件への対応
屋外では太陽光がセンサーの検知を妨げるため、耐外乱光性能が不可欠です。また、日本の厳しい季節変化に伴う周囲温度の激しい上昇や低下にも耐えうる耐久設計がなされていなければ、故障や誤作動の原因となります。さらに、突然の降雨にも対応できる防水性能は、屋外仕様のAGVにとって標準的な要件といえます。
路面状況と車両構造の違い
屋内の平滑な床面とは異なり、屋外には段差、傾斜、あるいは未舗装の路面が存在します。これらを安全に走行するためには、足回りの強化や、高い走破性能が必要です。同時に、泥や砂、水分から精密な電子機器を守るための強固な保護構造も、屋外用ならではの車両構造といえるでしょう。
屋外でのAGV運用における最大の障壁「給電とメンテナンス」
屋外AGVを導入する際、意外と見落としがちなのが充電に関する運用コストです。
雨や泥による接触式充電の故障リスク
自動充電方式の一つである接触式は、電極を物理的に接触させる仕組みですが、屋外ではこれが弱点となります。雨水や泥、埃が接点に付着すると、通電不良やショート(短絡)のリスクが高まります。接点の摩耗や腐食によるスパークの発生は、システムの信頼性を著しく低下させ、頻繁な清掃や部品交換というメンテナンス工数を増大させます。
屋外でのバッテリー交換に伴う人的負担と安全性
一方で、バッテリーを交換する手動運用も、屋外ではより多くのリスクを伴います。バッテリーは数十キログラムに及ぶ重量物であるため、交換作業中の転倒や腰痛といった作業員の怪我のリスクは常につきまといます。
また、雨天時に屋外で交換作業を行うことは、機体内部への水分浸入を招き、漏電や電子回路の故障を引き起こす原因ともなり得ます。人手を介する運用が残る限り、真の意味での無人搬送による生産性向上は達成できません。
屋外AGVの稼働率を最大化するナブテスコのワイヤレス給電
これらの課題を根本から解決するのが、ナブテスコが提案するワイヤレス給電(非接触給電)ソリューションです。
非接触だから実現できる雨・泥・埃に強い安定給電
ナブテスコのワイヤレス給電は、物理的な接点を一切持ちません。そのため、屋外特有の雨や泥、埃の影響を極めて受けにくいのが最大の特徴です。接点の露出がないため、腐食やショートの心配がなく、過酷な屋外環境においても安定した給電能力を維持します。これにより、従来の接触式充電で発生していた清掃や点検の工数を大幅に削減できます。
完全自動充電が実現する24時間止まらない現場
AGVが荷積みや荷下ろしの停車ポイントに着くだけで自動的に充電が開始されるため、人の手を一切煩わせません。作業の合間に短時間の継ぎ足し充電を繰り返す運用(チャンスオート)により、充電のためのダウンタイムを解消し、24時間 365日の連続稼働を実現します。これは、深刻な労働力不足に直面する現場にとって、非常に大きな付加価値となります。
既存の屋外用AGV・AMRへ後付け可能な柔軟性
ナブテスコのシステムは、新設のラインだけでなく、すでにお使いの既存の屋外用AGVや、最新の自律走行ロボット(AMR)への後付けも柔軟に検討いただけます。既存の設備を活かしつつ、給電インフラを高度化させることで、迅速なDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援します。
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まとめ:屋外搬送の自動化成功は給電インフラの選定にある
屋外AGVの導入を成功させる鍵は、車両そのものの性能だけでなく、それを支える給電インフラにあります。どれほど高性能なAGVを導入しても、給電トラブルや手動のバッテリー交換に時間を取られていては、投資対効果(ROI)を最大化することはできません。
経営層の皆様には、長期的なメンテナンスコストの削減と、真の無人化による生産性向上を見据え、ぜひワイヤレス給電の導入をご検討いただきたいと考えています。ナブテスコは、過酷な環境にも負けない止まらない現場の構築を通じて、貴社の競争力強化をサポートいたします。
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