
株式会社TriOrb様
| 所在地 | 福岡県北九州市 |
|---|---|
| 事業内容 | 独自の「球駆動式・全方向移動プラットフォーム」を開発・提供するロボティクス事業 |
| 導入製品 | 1kW ワイヤレス給電・充電システム他 |
| 用途 | 自社で提供するAMR(自律走行搬送ロボット)への自動充電オプションとしての組み込み |
導入事例のサマリー
株式会社TriOrb様はAMRにWiBoticワイヤレス充電システムを導入し、手動充電の課題を解決して完全自動化を実現しました。結果として、接触充電が困難な現場への提案が可能となり、販売機会の拡大に成功しています。
近年、労働現場で人手不足が深刻化する中、株式会社TriOrb様の提供するAMRは重要な役割を担いますが、以前は手動充電での対応が必要であり自動化の機能不足が課題でした。そこで同社は、コンパクトで組み込みやすく、海外認証やIP対応を備えたWiBotic製品を採用しました。導入にあたっては高周波ノイズによる基板への影響や金属干渉といった技術的課題も発生しましたが、素材変更やレイアウト工夫によって克服しています。今後は2〜3kWの大出力化や、位置ズレ許容範囲の拡大が期待されています。
株式会社TriOrb様について
株式会社TriOrb様は、独自の「球駆動式360°・全方向移動プラットフォーム」を開発・提供する気鋭のロボティクス企業です。3つの球体を利用したAMR(自律走行搬送ロボット)は、従来のロボットでは困難だった段差や溝の走破、ミリ単位の高精度な位置決めを実現します。工場の床面改修を伴わず、狭所や過酷な環境での自動搬送、複数台連携による長尺・重量物搬送を可能にし、製造現場の柔軟な生産ライン構築を支援しています。 下記は製品動画です。

ご導入前の課題
株式会社TriOrb様が抱えていた大きな課題は、AMR(自律走行搬送ロボット)の給電に関して、手動充電での対応が必要不可欠であった点です。人手が介入するプロセスが存在するため、システム全体としてAMR本来の目的である自動化の機能が不足していました。また、お客様の現場の環境によっては、物理的な接点を用いる接触充電がNGとされるケースがありました。過去に導入していた無線充電器ではこうした課題に対処することができず、無人化・自動化を真に解決するためのソリューションが求められていました。
加えて、同社は半屋外でのAMR搬送も検討しており、環境要因に左右されず安定稼働できる新しい給電システムが必要とされていました。
製品の選定ポイント
株式会社TriOrb様は、複数の明確な基準を持って製品を選定しました。
第一に、他社製品と比べて軽量・コンパクトな設計であるため、組み込みやすさに優れている点を高く評価しました。熱を発生しづらい設計や、高い充電性能を持っていること、トータルで見てバランスが取れていることが決め手の一つです。
第二に、100V電源に対応しているため、試験や導入にかかる初期コストが低い点も選定を後押ししました。第三に、米国などの海外認証を取得しておりグローバル展開に対応できることや、IP対応の防水・防塵性能を備えていることも重要でした。その他にも、バッテリーやシステムの互換性の高さ、デザインの良さ、CANによる制御が可能であることなど、多角的な視点から本製品が最適であると判断されました。
お客様が導入/サービス導入で準備したこと・苦労したこと
新システムの導入過程においては、ハードウェアとソフトウェアの両面でいくつかの技術的なハードルを乗り越える必要がありました。 まず、充電時の高周波によるノイズがAMRの制御基板に影響を与えたため、対策を実施して最適化を図っています。
ハードウェアの実装面では、受電アンテナとAMR本体の間で生じる金属影響を排除する作業に苦労しました。これを防ぐため、受電器をAMR本体の金属部から一定の距離だけ遠ざけて取り付ける必要があり、素材の変更やマウントのレイアウトを工夫するなどの試行錯誤を行いました。
同時に、各種センサー類と無線技術との間で干渉が起きないかの確認作業も実施しました。
導入/支援後の成果
数々の技術的課題を克服して導入を完了した結果、株式会社TriOrb様は目覚ましい事業成果を獲得しました。 最も重要な成果は、自社のAMRシステムに完全な「自動無線充電オプション」を追加し、お客様へ正式に提供できるようになったことです。
これにより、従来は提案が難しかった接触充電NGの現場など、新しい顧客層へのアプローチが可能となりました。市場が求める無人化・自動化の課題を解決する強力なソリューションを獲得したことで、同社は競合他社との差別化に成功し、結果として販売機会を増やすことができました。
今後の顧客の展望
株式会社TriOrb様は、自社AMRの利用シーンをさらに拡大していくため、WiBotic製品の今後のアップデートに大きな期待を寄せています。 具体的には、より大型の搬送機体に対応するための「2〜3kWの大出力化」を要望しています。また、半屋外などの厳しい環境下での確実な運用を見据え、位置ズレ許容範囲をもっと広げてほしいという期待を持っています。
機体設計の自由度を最大化するため、金属影響を受けない新型コイルの開発や、ユニットの更なる小型・軽量化も求められています。インフラ側についても、防水仕様の送電BOX(Edge)のカスタマイズ性を向上させ、工場現場への設置のしやすさが改良されることを展望しています。
お客様のコメント
本プロジェクトをご担当された株式会社TriOrb様のご担当者からは、次のようなコメントをいただいています。 「日本国内では見つからなかったユニークな製品技術を見つけることができ、非常に面白いと感じています。実際に製品を利用してみて満足度が高いです。開発の過程ではいくつかの技術的なハードルもありましたが、ナブテスコ様のサポートが手厚く、大変助かっています。これからも色々と情報交換をさせていただきながら、市場に対してより良い自動化ソリューションを提供していきたいと考えています。」
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